韓国で働く

http://d.hatena.ne.jp/shi3z/20100224/1266992162を読んで、面白かったので。
ファンタジーとしてhttp://kusoshigoto.blog121.fc2.com/を捉えているってのは思わず笑ってしまった。

韓国で働くのはぜんぜん難しくない。だいたいビサなく普通に入国して金を稼いでも誰も文句を言わない。
ただし、本当に社員として仕事を始めると税金やらなにやらの都合でE7 Visaってのを取って外国人登録することになる。そうじゃないと経理が面倒くさいのと、保険の問題があって、病気すると大変だったり、韓国である種のサービスを受けられなかったりという問題が起こる。そしてこれは学生なら出るとか・大学を出ていて卒論があるなら出るとか、特殊な資格があるなら出るなんて、Visaの出るポイントがあり、これがないと結構面倒なことになる。
僕はゲーム業界の伝説的なパターン、アルバイトをしているうちに就職して社員になり大学を中退した…で、E7の条件に当てはまらず、前の会社に就労履歴書(どんな仕事をしてましたというのを保証する文章)を書いてもらうはめになった。書いてもらえなかったら結構まずかったので、円満退社でよかった。
労働環境は日本とあんまり変わらないけれど、終身雇用みたいなのはぜんぜんないので、ものすごく人は動く。ただしアメリカほど即日クビに出来るわけじゃなくて、見習い期間3ヶ月を過ぎて雇用契約を結んだらクビにするのは結構難しい。だから見習い期間3ヶ月の間、雇った側も雇われている側も結構真剣にお互いを見ている。
給料の格差はすごい。日本よりはるかにすごい。下は円換算で7万円(といっても、今、円=ウォンはレートが異常なので感覚的には10万円ぐらいだと思うけど)ぐらい。ただ、韓国は家賃を除いて、物価がかなり安いから生活はあんまり苦しくないと思う…というか、日本が高すぎだ。
結構困るのが韓国の給料日は月末ってこと。僕は日本人で、一応日本にまだ住居を置いている(戻る気でいる)のだが、日本の公共料金だのなんだのの引き落とし関係はだいたい25-31日の間で行われる。ところがこっちはまだ給料が入っていない…ということになってお金に困ったりする。
あと韓国はボーナスがないので給料の交渉をするときはボーナス分まで含めて計算しないと大変なことになる。

ゲハを見ていて

日本のゲームファンの特に狂信的なのが集まっているのがゲハだとわかってはいるけれど
本当に読んでいて悲しくなる。
たかだか数万円しないハード(しかもせいぜい10年の寿命の)で宗教戦争して、
中には本気で相手は死んだほうがいいに近いところまで思っている人までいるみたい。

韓国で仕事してるとテレビや雑誌などの情報量が落ちて
どうしても日本のことが見えにくくなるから
ネットメディアで日本の(特にゲーム)のことを見るようにしているんだけど
ネットの目を通してみると
本当に日本のゲームユーザーはただのおかしい人にしか見えない…

FF13のレビューを読んで推測したこと。

FF13を50時間ほどプレイした感想(ネタバレなし) – ぷりどうぐ悪いところとして20時間ぐらい一本道で身動きならず、どうしてこんな風になったんだという疑問が書かれていた。自分のプレイタイムだと17時間ぐらいなんだけど、いずれにしてもいただけないのは確かで、作っている人はすごく優秀でしかも時間があったのだから、なぜ? と疑問に思うのは当たり前だ。
この理由は、推測になるけれどマルチ化の弊害ではないか…と思っている。
X360はメディアがDVD。1枚が8ギガほどしか入らない。しかも悪いことにX360にはハードディスクなしのアーケードってのがいるせいで、インストールを前提にすることも出来ない
そしてプレイアビリティを考えれば、ムービーのたびにディスク2に入れ替えてくださいなんて許されないだろう。つまり最初のうち、特にムービー入ったりして容量きついところは出来るだけ選択肢は押さえたい…と考えていくと、今のFF13の構成は理解できる。
もちろんこれは推測だけど、合理的な推測には見える。そして、もしこれが理由なのだとしたら、スクウェアエニックスの和田社長はずいぶんとクリエイター達にとって酷な決定をしたものだ、と思うのだ。

ほんとに呆れた

FF13のアマゾンのレビューがひどいことになっている…と話を聞いて見に行った。
本当に呆れた。
明らかにプレイをしていない(嘘が書かれている)★1の評価が山のようにあり、それが参考になるだの有用性があるだの…昨日も書いたが、こうまで日本のゲームユーザーはおかしくなってしまったのかと、本当に悲しくなった。

一本道のなにが悪いの?

たまたま日本に帰ってきていて…というか日本にもスポンサーがいるので報告をしにきているのだけれど、ご多分にもれずFF13を買ってきて遊んでいる。いろいろと細かい問題はあると思う。特に序盤、やたら設定を説明するのはどうかと思う。あと、チュートリアルが長すぎると思う。
でも、すごく良くできている。少なくともこの数ヶ月うんざりしていた韓国のゲームと比べると、比較の対象にならないぐらいよく出来ている。
でもネットを見ていると「一本道」だと文句を言っている人がよくいるのだけど一本道のどこが悪いのだろうか?
FFは明らかに映画のようなゲームを指向したゲームで、表現方法は違うけれどMW2やアンチャーテッドと同じ方向だ。そしてアンチャーテッドもMW2もものすごく一本道なゲームだ。面白いストーリーを見せたい、と思ったとき枝葉を切って一本道にして見せるのもゲームの手法だ。一本道であることになんの問題もない。
MW2なんかシングルは数時間で終わるうえに、マルチプレイがメインといっても、シングルは一本道もいいところなのに評価されている事実は変らない(実際面白かったけど)。ドンパチが一本道でないというならFFだって戦闘は一本道じゃない。
アンチャーテッドも一本道で、しかもFFよりもやることは狭い。道探して、パズル解いて、ドンパチしての繰り返しだ。もちろん、それがものすごく面白いし、ゲームとアクションの入り交じり方はFFよりすごい。
でも、美しさのためにプリレンダを取るか、それともリアルタイムを取るかは作り手の考え方だ。少なくともプリレンダのムービーがとんでもなくて、ハリウッド映画とモロにタメ張れるレベルの出来なのは、アンチャーテッドとはまた違うすごさがあるのは間違いないし、見れば誰でもわかるすごさだと思う。
そういういいところを無視して、しかも今のゲームで面白いゲームで一本道のものはいくらでもあるのに「一本道だ」と文句を言っている人は、僕には文句をつけるために言っているとしか思えない。
もちろん、自分に合う・合わないはあって、どうしても面白くない人もいるだろうけれど、それでもこの画像と作りのすごさは素直に認めてもいいのではないかと思う。
どうして素直に凄いゲームだと言えないのだろうと悲しくなってしまうのだ。

GSTAR2009に行って思ったこと

これは会社からGSTARに行って見てこいと言われたので、見に行った雑感。

もちろん会社に出したレポートとは違うけど、例えばGAME Watch- G-Star 2009 記事リンク集4Gamer.net ― 日本最大級の総合ゲーム情報サイト。最新ゲームのニュース,レビューはここで!の記事とはちょっと違った、どちらかというとチョッピリ冷ための、自分の経歴(元々はコンソール畑にいて、PS1/2の企画から、韓国の会社に転職した)が影響している雑感。

まずGSTARにいって、一番びっくりしたのは、当たり前だけどキーボード+マウスの操作系ばかりってことだった。ともかく専用コントローラやゲームパッドがあることは一度もなく、ともかく全部キーボード+マウス。操作系はまるで判で押したように同じで、WASDで移動してスペースのあたりにジャンプやらいろんな機能があって、マウスで視点回転+たまにターゲティング。最近流行のノンターゲット型のアクション…つーか無双とかビューティフルジョーみたいなアクションとは相当相性悪い操作系なのに無神経だよなあ…とか思ったり。

ところで半分意地悪で「ゲームパッドないの?」と聞いて出してくれたところは1つもなかった。みんな日本は意識してて、日本人だとわかると、みんな「パッドをサポートする」って言ったけど、韓国の開発者の連中のパッドサポートはひどいから、まるで期待できないのはまるわかりだったり。

ドラゴンネストなんかImpressとか4gamerじゃ褒めてるけど、オフゲーのつもりでプレイすると頭来る。道通ると広間あって、広間に敵いて、敵倒すと次のとこ。馬鹿らしいほど単調でつまらない。当たり判定は曖昧だし、ご自慢のコンボも無双の一番出来が悪いのよりダメだし、マウスで視点回してると、カメラ詰まるし、これをPS2とかコンソールで発売したら、ボロクソ言われるの間違いなしの、全くあり得ない出来。

ドラゴンボールもARGOもVALIANTも実際にプレイしたらガッカリの出来のゲームばかりで、へこんじゃった。

リザードって例外を除いて、唯一すっごいいい出来だと思ったのはMetal black。エフェクトはいいし、操作はかなり気持ちいいし、弾よけも熱いし、本当に遊べる出来だった。

韓国のゲーム、見かけはいいけどゲーム部分がともかく薄くてつまらないものが多くて、商売としてはともかくとして、クリックゲームと馬鹿にされるゲームからの脱却はまだ遠いなあ…と思ったのだった。

なんだかなー

自分の見ているあちこちのブログにやたらと"ゲームプログラマの恋愛工学と金儲け"という名前のブログがトラックバックを張っているので、好きじゃないタイトルだなと思いながら、読みに行った。

読みに行かなければ良かったと思った。ウソばっかり書いてある、ウソまみれのブログだった。